【軽井沢大賀ホール2013春の音楽祭】広上淳一指揮 NHK交響楽団 軽井沢大賀ホール
5月4日 開演16:00 軽井沢大賀ホール
シベリウス:組曲「カレリア」 Op.11
シベリウス:交響詩「四つの伝説」より 「トゥオネラの白鳥」 Op.22-3
シベリウス:交響詩「フィンランディア」 Op.26
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92
アンコール
シベリウス:「悲しきワルツ」 Op.p.44-1
指揮:広上淳一
管弦楽:NHK交響楽団
「軽井沢大賀ホール2013春の音楽祭」のオーケストラコンサートでは、最も充実したすばらしいコンサートでした。
また、ベートーヴェンの第7番かと、余り期待せずに出かけたのでしたが、そのベートーヴェンの第7番が細部まで引き締まったすばらしい名演奏で、NHK交響楽団のレベルの高さを改めて思い知らされました。
前半はシベリウスの名曲が3曲演奏されましたが、NHK交響楽団のS/N感の良さが印象的で、弦楽器と管楽器もバランスも抜群で、シベリウスを十分に堪能できました。
「トゥオネラの白鳥」の、弦楽器が低音から次第に高音の和音に移行して、悲しく美しい白鳥の旋律をイングリッシュ・ホルンが奏でられるときなど、ほんとうに今日コンサートに来て良かったとつくづく思いましたし、
特にNHK交響楽団の木管楽器の精度が高く調和とバランスが取れた演奏が聴けて、音楽的充実感に浸ることができました。
たしかにベートーヴェンは名演でしたが、今回のNHK交響楽団に限らず、チケットを売りやすい有名交響曲を持ってくるのは致し方ないとしても、ほんとうは後半もシベリウスだったら、もっともっと感動的なすばらしい公演になっただろうと思いました。
シベリウスには、ベートーヴェンにない独特の音楽世界があり、ベートーヴェンの高揚感とは違った、落ち着いたすばらしい感動が味わえたのではないかと、勝手に想像してしまいました。
ただ、いつも書いていることですが、今回のNHK交響楽団も、軽井沢大賀ホールにしては編成が大きすぎて、しばしば木管楽器が弦楽器に埋もれてしまっていたのは残念なことでした。
個人的には、大編成で演奏されるベートーヴェンは敬遠したいところですが、一般に18世紀から19世紀前半の交響曲に、第1ヴァイオリンが12名ということ自体、弦楽器と管楽器のバランスや、対位法のバランス面からも異様だと思います。
オーケストラ・アンサンブル金沢が、軽井沢大賀ホールで抜群の相性の良さが聴き取れるように、普通の2管編成で、第1ブァイオリンは8名程度が、軽井沢大賀ホールの音響のイメージを崩さないためにも最適ではないかと思っています。
軽井沢大賀ホールで聴きたい一曲
ショスタコーヴィチの交響曲第15番は、室内楽的なオーケストレーションで、軽井沢大賀ホールにはよく似合う名曲だと前々から勝手に思っているのですが、チケットを売らなければならない主催者側のことをことを考えると、まずというか絶対に実現しないでしょう。
もし、東京でこの名曲が取り上げられたら、絶対に聴きに行きたいと思います。、
NHK交響楽団は、ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮で、9月15日(日)ホクト文化ホールで長野公演が行われます。
曲目は、オールブラームスで、
大学祝典序曲 作品80
ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
交響曲 第1番 ハ短調 作品68
と、いたってオーソドックスですが、指揮がヘルベルト・ブロムシュテットということで、先行予約で座席を確保しました。
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