佐渡裕指揮BBCフィルハーモニック日本ツアー2013 ホクト文化ホール
4月12日 開演18:30 ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)
エルガー:「エニグマ変奏曲」第9変奏「ニムロッド」
ブリテン:4つの海の間奏曲 Op.33a
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
ドヴォルザーク:交響曲第9番 Op.95 「新世界より」
アンコール
ラフマニノフ:プレリュード Op.32-12 (ピアノ 辻井伸行)
ドヴォルザーク:スラブ舞曲 Op.46 第8番
ピアノ:辻井伸行
指揮:佐渡裕
管弦楽:BBCフィルハーモニック
一昨年(2011年)の日本ツアーで、3月9日に長野県松本文化会館の公演を終えて、3月11日横浜みなとみらいホールへの移動中、東日本大震災が発生して、以後の公演がすべて中止になりました。
今回と同じブリテン、チャイコフスキー、ドヴォルザークの曲目と演奏者による松本公演でしたが、演奏曲目に魅力が感じられず、松本公演は聴きに行きませんでした。
演奏が始まる前に、佐渡裕さんから、今回のコンサートツアーのいきさつや、東日本大震災のことなどについてお話があり、BBCフィルハーモニック側の希望により、東日本大震災追悼の意味を込めて、まず「ニムロッド」が演奏されました。
演奏を聴きながら、BBCフィルハーモニックの特徴をどう表現できるだろうと考えていましたが、「新世界より」の第2楽章のイングリッシュホルンも単調で、特に際立った音色や透明感も感じられず、「普通のオーケストラ」という以外、最後まで際だった特徴を見つけ出すことはできませんでした。
3月にサントリーホールで聴いたロンドン交響楽団のような、音の透明感、音の輝きやダイナミックレンジ、各奏者の演奏技術の高さ、そして結果としての音楽の完成度と比較すると、残念ながらかなりの差を感じてしまいました。
Bプログラムが、長野が初日だったせいもあるのかと思いましたが、ブァイオリンの硬質な音色や、弦楽器と管楽器のバランスもいまいちで、各声部のバランスが悪く、特にビオラなど中声部が埋没してオーケストラ全体のハーモニーが、有機的にホールに響いていなかったのがとても残念に思いました。
そして、なによりも、マーラーやブルックナーの交響曲を演奏するかのような大編成のオーケストラで、「新世界より」の良さは表現できていたとはとても思えませんでした。
混沌とした不透明な音響の渦の中で演奏会が終わってしまった感じで、私の中では不完全燃焼のコンサートになってしまいました。
当分、この種の名曲コーサーとは・・・・・と思いましたが、6月15日、軽井沢大賀ホールのダニエル・ハーディング指揮、マーラー・チェンバー・オーケストラの「新世界より」は、今年のコンサートでは最も期待している演奏会になりそうです。
上部の画像は、演奏会終了後に撮影した佐渡裕さんです
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