古典四重奏団 ~弦楽四重奏入門、レクチャー付きコンサート~ ザ・ハーモニーホール
2月23日(土) 開演18:00 ザ・ハーモニーホール/小ホール
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 KV.136
モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 KV.458 「狩」
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調「アンダンテ・カンタービレ」 Op.11
アンコール
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 KV..465 「不協和音」から
第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」
古典四重奏団
第1ヴァイオリン:河原千真
第2ヴァイオリン:花崎淳生
ヴィオラ:三輪真樹
チェロ:田崎瑞博
今日は、「アンダンテ・カンタービレ」と「不協和音」をテーマとしたコンサートでした。
KV.136というと、弦楽四重奏や弦楽合奏などで演奏され、どうしても「齋藤秀雄-小澤征爾-SKO」がまず頭に浮かぶほど、SKOの原点ともいうべき曲目ですが、やはり弦楽四重奏で聴くKV.136が、この曲にはぴったりと思えたすばらしい演奏でした。
チェロの田崎瑞博さんもお話しされていましたが、モーツァルトが16歳で作曲した曲で、シンプルに聞こえながらかなり精密に構築された、16歳とは思えないまさに天才でなければなしえない名曲だということが実感できました。
チェロの田崎瑞博さんのレクチャーでは、KV.458「狩」の第2楽章の「不協和音」の箇所を実際にゆっくり演奏しながらの解説で、綿密に考え抜かれた和声の構造が良くわかり、たいへん好企画なレクチャーでした。
「アンダンテ・カンタービレ」としてあまりにも有名な、チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番は、前回聴いたのがいつ頃なのか記憶にないほど久しぶりに聴きましたが、第1楽章を聴きながら、チャイコフスキーが「こんな風に交響曲を書いていたら、もっと前衛的な交響曲作曲家になっていたのでは・・・・」と思いながら聴いていました。
古典四重奏団は1986年の結成以来、継続的に活躍されていることもあって、研ぎ澄まされた4人の音色の統一感やバランスも良くて、弦楽四重奏の醍醐味を存分に味わうことができたすばらしい演奏会でした。
古典四重奏団のプロフィールを読んでみると、ピリオド楽器での演奏会もあるようなので、次回は、ピリオド楽器なら、ハイドン、モーツァルト(ハイドンセット)、シューベルトを、モダン楽器なら、ドビッシー、バルトーク、ショスタコーヴィチの演奏会が実現するよう、今から楽しみに待つことにします。
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