佐渡裕指揮 ベルリン・ドイツ交響楽団 松本文化会館
10月22日 開演 15:00 長野県松本文化会館
プログラムB
ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番 Op.72b
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64
アンコール
ショパン:ワルツ第5番変イ長調 Op.42
チャイコフスキー:「弦楽のためのセレナード」ハ長調Op.48から第3楽章「エレジー」 ピアノ:エフゲニ・ボジャノフ
演奏:ベルリン・ドイツ交響楽団
指揮:佐渡 裕
佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団の日本ツアー初日の演奏会が松本で実現しました。
隣の松本体育館、そして文化会館もコンサート以外に使われていて、駐車場に入れない車で周辺は大渋滞となり、演奏開始が遅れた他、途中から入場する人が大勢いたりと、佐渡裕さんの人気の程が伺えました。
私がここ数年の間に聴いたオーケストラコンサートではベストワンと思える名演奏で、チャイコフスキーの交響曲第は5番は、7月のNHK交響楽団(長野市ホクトホール)の公演をかなり凌ぐ演奏になっていました。
ベルリン・ドイツ交響楽団は落ち着いた音色で統一され、フォルテシモでも金属的な刺々しい音は皆無で常に透明感と温かみが感じられ、最初の序曲「レオノーレ」第3番で指揮者とオーケストラとの相性の良さは確認できました。
モーツァルトのピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488では、早めのテンポに乗って、軽やかで繊細なエフゲニ・ボジャノフのピアノが秀演でした。
一音一音繊細なタツチで奏でられるモーツァルトにただただ感激、ピアノを支えるオーケストラも抜群で、ほんとうに素晴らしいモーツァルトを聴くことが出来ました。
後半のチャイコフスキーは、公演プログラムを見たときには、またチャイコフスキーかとがっかりしたのですが、そんな思いを完全に吹き飛ばしてしまうような名演奏が繰り広げられ、久しぶりに演奏が終わっても誰一人として帰り始める人がいない、聴衆を感動の渦に巻き込んだ素晴らしいコンサートになりました。
また、アンコールで演奏された「エレジー」は、そんな会場の興奮と熱気を冷ます効果は抜群で、充実感いっぱいで会場を後にすることが出来ました。
会場で配布されたチラシによると、来年5月に日本フィルとマーラーの交響曲第6番「悲劇的」の公演があるようなので、東京まで聴きに行くことを検討中です。
「レコード芸術11月号」は、佐渡裕さんが表紙を飾っていて、6ページに渡ってベルリンフィル初登場のインタビュー記事が掲載されています。
上のイチョウの写真は、松本文化会館隣のイチョウ並木で、銀杏が鈴なりに実っていました。
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