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2010年11月27日 (土)

ワレリー・ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団

11月25日 開演 19:00 長野県松本文化会館Matsumoto3

ヴェルディ : オペラ「運命の力」序曲
シベリウス : ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
ムソルグスキー (ラヴェル編): 展覧会の絵
アンコール
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番から第3楽章
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」からトレパック

指揮:ワレリー・ゲルギエフ
管弦楽:ロンドン交響楽団
ヴァイオリン:諏訪内晶子

Img_68681それにしても音楽文化都市松本とは思えないほど空席(特にS席)が目立つコンサートでした。
比較するのもなんですが、満席の今年のサイトウキネン(B、Cプロ)に比べれば、比較しようもないくらい、しなやかな音色と素晴らしい演奏だっただけに、たいへん残念なことです。
諏訪内晶子のヴァイオリンは、深みのある音色とテクニックで、身震いするほどの素晴らしい感動的なシベリウスを堪能することができました。
チャイコフスキー・コンクール優勝から20年、日本を代表するヴァイオリニストになっていることを実感できたコンサートでした。
指揮のワレリー・ゲルギエフは、顔に似合わず(失礼)しなやかな指揮で、シベリウスとともに展覧会の絵では、ラヴェルの「管弦楽の魔術師」が最高に発揮され、特に木管楽器が個々の奏者の技量もさることながら、ロンドン交響楽団の素晴らしい音色の競演を堪能することができました。
ただ、演奏曲目からして、オーケストラの編成が大きすぎるように思えたことと、コントラバスがステージに向かって左側の第一ヴァイオリンの奥に配置されていたのは、聴覚的にも納得できませんでした。
展覧会の絵は大変素晴らしい演奏でしたが、松本でゲルギエフのマーラーが聴きたかったというのが、私の個人的希望でした。
日本経済が低迷する中、音楽文化都市松本でさえ、クラシック音楽もテレビ・マスコミがはやし立てる人気先行型のようで、今回のロンドン交響楽団や5月のシュトゥットガルト放送交響楽団といった、ほんとうに良い演奏に出費して聴きたいと思う余裕が今の日本にはないのかもしれません。
松本では、小澤征爾さんがサイトウキネンを通じて、小学生にクラシック音楽を広め、良い演奏会を提供して底辺の広がりを図っている努力が、十何年たってもあまり実を結んでいないということなのでしょうか。

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